2011/05/04

バリ島に家を造る

バリ島に家を造った。35年前、始めてバリに来て以来、あれこれ土地を探したり、どんな家がいいかと外国人の家の見学ばかりしていたが、とうとう場所を見つけた。グン・バグースが教えてくれたのは、ウブド北部のライステラスが広がる地区、テガララン、スバトゥ。

バグースに案内されてスバトゥに来てみると、24アールの広々した土地と景色の美しさ、風のさわやかさ、そしてなによりも水の豊富さに惚れ込み、そのまま契約へ。最初から高台に小さなバリ様式の家が建っていて、シンプルかつ快適そうな暮らしがイメージできたことも決断を後押しした。しかし、1年経ち、3回目に訪れたとき、マデ・ウィジィアというかなり風変わりなオーストラリア人建築家と出会ったことで、家を大幅に改築することになったのだ。小さな家が、長いテラスのある大きな家になったというわけだ。
もう家はほとんど完成しているが、細部はまだ。

明日は家のお披露目儀式。

1週間前から、地主のニョマンさんがそわそわし始め、準備を進めている。儀式の主催になるわけだが、いったいどうやったらいいのか分からないので、ほぼ彼にお任せだ。だいたいバリでは、道ばたで村の儀式に出くわすのは日常茶飯事だが、それが結婚式なのか葬式なのか、はたまた成人式なのか、寺の記念日なのか、まったく分からない。そんな外国人が、細かいしきたりや慣習に則って儀式を執り行うことの難しさを想像して欲しい。

と、大見得を切ってウブドに出かけ、さんざん飲み食いをした後、夜半、家に車で戻ってみると、間に合わせにしては見事なデコレーションに、わが家は飾り立てられていた。南国の大ぶりな花が随所に飾られ、ブッフェ式の銀色の食器セットや客用の白い豪奢な椅子20脚ほどがテラスに一列に並んでいた。